2017年5月9日火曜日

D氏による稽古の解説

1番目。外手で取りに来たところを、下から軽く合気上げをして、自分の手首を相手の手首に絡めて横に払う技。これは絡めた手先を蛇の頭のように下に向けて落とし、相手の体を裏返して落とす技とは違う。あくまでも何気なく軽く横に払えば終わる技である。しかし、ここでも最初の合気上げがあればこそ、相手を軽く横向きに払うことができる。

2番目。内手両手持ちで取りに来るところを、身体を使って下から濡れ雑巾を振り上げるように合気上げをし、手首を相手の手首に引っ掛けて腰で引く技である。膝を柔らかく使うことと腰で引くことが肝心。

3番目。相手が両手でとりに来たところを身体をやや引きながら相手の両手を軽く持ち、車のハンドルを回すようにして相手の体をぐるりと回転させて横に払い離脱する技。この技は相手の腕を掴んてはダメ。やや下がりながら相手を導くことが肝心。

4番目。座り技。内手で取りに来るとき、後の先で合気上げをして、相手の肩を攻め、身体を浮かせて横に投げる技。この時自分の指は開かず、合気上げをした手の掌を上に向け、手先で合気下げをすることが肝心。

5番目。今の技を立ち技で行った。身体を使い相手の肩にしっかり合気をかけること。

6番目。両手で取りに来るところを、パッと両手で相手の上腕の辺りを、下から上に手を滑らせるように合気上げをして、合気をかけた状態から、今度は手先を下に向けて蛇の頭を下げるようにする。合気下げを行い、相手の腰を取る技である。そのまま一歩前に出れば、相手は腰から落ちる。合気上げをして、合気下げ。

7番目。内手で、自分の手のひらに相手が手のひらを乗せに来るところを、自分は下から軽く合気をかけるとともに、手のひらを裏返して横に導くと、相手は腰を取られた状態となる。掌を密着させることで相手を自由にコントロールする技である。応用編として、腰を取った状態のまま相手を後方に導き、さらに自分の持ち手を変えて自分の周りを回らせ続けるる技。これは大変面白かった。大東流合気の面白さは、このように相手を自分の思うままにコントロールすることにある。

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